コロナウイルスへの取り組み

メルボルンのバイオテクノロジー企業、新型コロナウイルス患者への幹細胞治療を最大300人規模で開始

こんにちは。HALCoMSC.CoMです。

先日もお送りした「幹細胞による新型コロナウイルスの治療」ですが、また新たなニュースが届きました。

Forbesによると、オーストラリアのメルボルンに会社を置くバイオテクノロジー企業 Mesoblastが最大300人、参加病院20以上の規模で、新たな取り組みを始めたということです。

注目すべきはARDSを引き起こした新型コロナウイルス患者のサイトカインストームを抑制することを目指している点です。

新型コロナウイルス患者にとって、ARDSはこの病気の最も深刻な合併症の1つであり、日本語ででは急性呼吸窮迫症候群と呼ばれ、肺炎や敗血症などがきっかけとなって、重症の呼吸不全をきたす状態を指します。

人工呼吸器

アメリカのCDC(米国疾病予防管理センター)によると、入院中の新型コロナウイルス患者の20〜42%がこのARDSを発症し、集中治療を受けた患者に至っては85%がこの合併症を患い、さらにARDSを発症するICU患者のうち、40%以上が死亡(一部の研究では72%とも言われています)するという恐ろしいデータもあります。

サイトカインは本来、人体を守り、体に異常が起きていることを知らせる役割を持っていますが、新型コロナウイルスではこのサイトカインが過剰に発生し、肺を守るどころか攻撃していまい、結果ARDSを引き起こしてしまうことがあります。このサイトカインの暴走をサイトカインストリームと呼びます。

今回の取り組みにおいては幹細胞の力によって、サイトカインストリーム抑制しようとしています。元々は骨髄移植の際の免疫反応を抑える目的で使用していたようです。

既に少人数のテストでは重症者の生存率が83%まで向上したそうですので、今後の動向が注目されるところです。

元記事はこちら(Forbes : 英語)

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